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【新メンバーに仕事を教える機会を活かした業務の見直し】 ~中西 正行~
2024年05月07日
皆さま、こんにちは!
5月度のブログを担当させていただきます、中西です。
どうぞよろしくお願いいたます。
5月に入り、新入社員の方々は研修なども経験し、だんだんと会社に慣れてきている頃かと思います。
上司、先輩社員の皆様も、新しく入ったメンバーの特長が分かって来ると共にどのように仕事を覚えてもらうのが良いか?
と思案しているのではないでしょうか?
新人1年目は何もかもが初めての経験です。
「なぜ?」という疑問に溢れている時期で、先輩方には当たり前の仕事の進め方でも、新しい視点で「なぜそうするのか?」を掘り下げて行くと、
本来の目的がはっきりとし、納得感を持った仕事に繋がります。
新しいメンバーに業務を教えるこの機会に、仕事の目的を再確認してみるのはいかがでしょうか?
ここで1つ、私の経験から事例を紹介させていただきます。
当たり前と思っていた行動でも、掘り下げてみると奥が深いことがあり、時に業務の改善に繋がることもあります。
新入社員が新たな仲間として加わったこの機会をプラスと捉えて、社内に新しい風を吹かせていただければと思います。
結果として、新しいメンバーが成果を感じ、業務の改善に対する意欲に結び付けられれば幸いです。
<参考事例>
ある工場の生産技術部で働いているNさんは他部署の用事を済ませ、居室に戻ってくる途中で、
たまたま品質保証部のAさんが機械室から梱包材(プチプチのロール)を運び出しているのを見かけました。
梱包材のロールが大きく、ドアを開けながら運び出すのに苦労されていたので、ドアを開けるのを手伝いながら、
「へー、こんな所に物置が有ったんですね」と話しかけます。
鍵を閉めて台車をガラガラと押しているAさんの横で、ふと疑問が頭に浮かびます。
「鍵、守衛所に返さないといけないですよね?」
Aさんの職場のドアの所まで一緒に通路を歩きながら「なぜ梱包材を機械室に保管しているのか?」、
「なぜ生産部から梱包材をもらう手続きに時間がかかるのか?」などいくつか質問をして行くと、
梱包材を取りに行くだけの作業にも、複雑な背景がある事が分かりました。
整理すると・・・。
・市場問題対応のため緊急で部品を送る際に梱包材が必要になる。
・以前は生産部の資材を割愛していたが、処理に時間がかかる。
・梱包材のストックを購入し保管する場所として機械室を使わせてもらっている。
・機械室の鍵は守衛所にあり、借用、返却に約10分かかる。
・機械室から梱包材の出し入れ作業にも約10分かかる。
と、このように工場では良くある光景かも知れませんが、時間を無駄にしているようにも思います。
Nさん(関西人)は「人件費考えたら、なんぼほど高い梱包材やねん!」と、
部署内のミーティングの機会に何か改善が出来ないか話し合いをしました。
話が長くなるので途中省略しますが、結論は、現状のままで進める・・・。
Nさんにとって少し納得いかない面もありましたが、上司から「課題リストに載せておくから無駄にはならないよ」
と言われ、費用対効果を説明されると納得。
この件はお蔵入りとなりました。
しかし、後日・・・。
数か月後、課題リストを見た生産部のBさんから、部品の納入時に剥がす緩衝材を好きに持って行っても良いと連絡があり、
機械室の鍵を借りる頻度は半減しました。
このように、課題と感じることは改善が必要であり、改善案を出したときにそれが通らなくとも、
「なぜそうなっている?」「なぜそうある必要がある?」と考えた時に、課題だと感じられる能力、改善しようとする意欲が、
小さな一歩であり、必ず大きな改善につながるということを、新たな仲間に教えていってほしいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。