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【イマドキ若手社員のモチベーションを上げる関わり方】 ~岡 亜希菜~
2024年07月17日
皆さん、こんにちは!専門コンサルタントの岡 亜希菜です。
7月はわたくし岡が、ブログをお届けいたします。最後までお付き合いくださいませ。
それでは、さっそく本題に入りましょう!
どの時代でも、「最近のワカモノは・・・」、「自分達と違い過ぎて分からない」、「新人類だ」と言われています。
互いに育ってきた環境が異なるため、経験内容も異なります。
その結果、上司の価値観と部下の価値観に違いが生じ、上記のような発言が生まれるのです。
上司の皆さんはこのような背景から、「どのように育てていけば良いのか分からない」、「○○ハラが怖くて話せない」、
「やる気になってもらう方法が分からない」と言い、人材育成の難しさに毎日頭を抱えていることでしょう。
では、今回のブログでは、10年以上毎年新入社員研修を担当している私が、今後の人材育成に役立つ情報として、
イマドキ若手社員のモチベーションを上げる方法についてお伝えいたします。
一点、ご了承いただきたいことがございます。
それは、現在社会全体が多様化しているため、記載する内容が若手社員全員に当てはまるわけではございません。
まずは、イマドキ若手社員のことを知っていきましょう。相手を知らずして、戦略を立てることはできません。
現在20歳~30歳の方々は、何世代と言われているのでしょうか。全体も含めて見てみましょう。
現在のビジネス社会でいうと、X・Y・Z・αの4世代です。これは海外での分け方と言われています。
日本では、上記にも記載しているその時の社会情勢を言葉にした「バブル世代」「氷河期世代」「ゆとり・さとり世代」表現を使っています。
60歳以降の方は、団塊の世代と言われています。ここでのイマドキ若手社員は、Z世代である方々を対象としたいと思います。
この年代の皆さんは、デジタルネイティブ世代とも呼ばれています。
生まれた時から日常がデジタル化されており、スマートフォンやタブレットを幼いころから使いこなしています。
生まれてからずっと不況であったこと、さらには子供の頃に東日本大震災を経験しており、不安に対して敏感と言われています。
そのため、保守的な考えを持っている方が多くいます。
「出世したいくない」という理由の一つにもこの保守的な傾向が影響していると考えます。
◆「責任が重くなる」
◆「プライベートを重視できなくなる」
◆「今の生活を壊してまで、稼がなくてよい」
と考えているでしょう。
ここまでの文章を読むと、向上心が無い世代だと思った方も多くいるのではないでしょうか。
しかし、このZ世代の若手社員の皆さん、とても良いところがあるのです。
①無駄なことを嫌うため、効率性を求めた改善意欲が高い
②不安からの脱却として、成長したいという意欲が高い
①無駄なことを嫌うため、効率性を求めた改善意欲が高い
目的の無い会議や誰が読むのか分からない報告書など、目的が見えない業務に抵抗感を持つ方が多くいます。
X世代、Y世代の方であれば、「上司がやれと言っていることはやらないといけない」と割り切っていたことも、
X世代は「何故やるべきなのか納得できないと着手できない」そのような方もいます。
だからこそ、その無駄だと思うことを改善し、効率性を高めることには意欲的に取り組んでくれるのです。
マネジメントに忙しい上司の皆様は、ぜひ改善活動を若手社員に任せ行ってみてください。
そうすることで、モチベーションは高まり、さらには生産性も向上していくことでしょう。
ただし、注意点があります。それは、Z世代は経験がまだ浅いため、表面上でしか物事を見ることができません。
いきなり改善に入る前にもともとその業務がなぜあるのか?
具体的にどのようなプロセスで行っているのか?など深掘りできるようサポートは必要です。
②不安からの脱却として、成長したいという意欲が高い
保守的ではあるものの、この不安な状況から脱したいという気持ちを持っています。
安定志向で就職活動し、土台は固めます。
その後は、その中で早く一人前になり、自分自身の市場価値を高めておきたいと思っています。
自分をどのように成長させてくれるかなども会社選びの際に注視しているそうです。
私が支援している企業様でも、「この会社は、他の企業に比べ育成計画が緻密ではない」、「自分たちがどのような道でどう成長するのか、明示してほしい」
という意見が新入社員から挙がっていました。
企業側の考えなどを明示するだけでモチベーションを上げてくれるというのは、ありがたいことです。
しかし、大企業以外で、新入社員の育成計画を立てていらっしゃる企業はあまりありません。
まずは1年目だけでも結構ですので、計画を立てて入社時に伝えることをお勧めいたします。
以下の順で考え、言語化、具体化すると良いでしょう。
(1)育成ゴールの明確化【新入社員の1年後の姿】
(2)ゴールにたどり着くために必要な業務
(3)(2)の習得すべき業務に必要な知識・スキル
(4)(3)を習得するために具体的な行動策
ここでも二点注意いただきたいことがございます。
一点目は、一方的な育成計画にしないということです。
企業が考える育成計画を一方的に伝えるだけではなく、本人がどうしたいかを聴いて、目標や計画に反映させることです。
「自分らしく働く」というものを大切にする世代です。
多様性を尊重するからこそ、自分のことも受け入れて欲しいと思っているのです。
新入社員であっても、この企業でどのように働きたいのかなどの思いは持っています。
ぜひ、「どのようになりたいか?」、「どのように働くことが理想なのか?」などを聴いて、一緒に育成計画を考えることをお勧めいたします。
注意いただきたい二点目は、成長実感を与えながら育成することです。
不安がる傾向にあると伝えたため、周りと比べできていないことが多いと成長していないと思い込み、モチベーションが下がります。
日々の業務の中で、成長していることを実感させることがモチベーションの維持向上につながります。
部下の過去と現在を比べ、できるようになったことを適宜伝えるようにしましょう。
さらには、ストレッチ目標を立て、「できた」「成長した」という経験を持たせることにより、成長実感を与えることができるでしょう。
(※ストレッチ目標:背伸びしないと手が届かない難易度に設定された目標のこと)
ただし、注意一点目で伝えようにこのストレッチ目標も上司側が勝手に決めるのではなく、部下と一緒に相談しながら決めるようにしましょう。
何のために行うのかなど納得できないと、パワーハラスメントと言われかねません。
気を付けるようにしてください。
以上が、イマドキ若手社員のモチベーションを上げる方法です。
もちろんこの内容以外にも実施いただくと良い効果が表れるものは多くございます。
弊社コンサルタントが、育成のお手伝いをすることは可能ですので、お困りの際はいつでもご連絡いただければ幸いです。
専門コンサルタント 岡 亜希菜