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【天職を見つけるアプローチ ①】 ~下川 哲平~
2022年10月05日
皆さま、こんにちは!
A&Mコンサルト、専門コンサルタントの下川です。
10月のブログはわたくし下川が担当させていただきます。
題にもありますように、「天職」について、日本の現状も踏まえ、2か月(2話)にわたりお届けいたします。
さて、現在の日本は、世界の先進国に先駆けて、人口減少問題に直面している国です。
その結果として、農林水産業や飲食業など、多くの産業分野で深刻な就業者不足が発生しています。
特に農林水産業は、日本人の水と食料を支える生命維持産業でありながら、働き手の不足・高齢化が進み、
結果として就業者の外国人化や廃業が急増しています。
直接的な相関は無いものの、第一次産業人口とともに食料自給率も低下し続けており、台湾有事によって本人の6000万人が餓死する、
というレポート(*1)もあり(この数字の信憑性はともかくとして)、日本人の就業指向性といったものが、
国家の存亡に影響している懸念もあります。
一方で、子どもの就業指向性を見てみます。
母集団属性もサンプル数も限定的で信憑性の低いアンケートではありますが、なんとなく傾向は見て取れる気がします。
市場側の人材ニーズを考えると、実際に彼らの大多数が将来就く職業とは、かなりのギャップがありそうです。
子どもの夢を否定する必要はありませんが、彼らの夢の選択肢は周囲の大人やメディアが与える情報に依存しているわけですから、
あまりにも社会の要請から乖離したこの結果に対しては、わたし自身も人の親として考えさせられるものがあります。
それでは、本題に入りましょう。
「天職を見つけるアプローチ」です。
現代の私達は、子どもの頃から「あなたの夢はなんですか?」「やりたいことはなんですか?」と問われて育っているように思います。
しかし、実際に就く職業というのは、必ずしも夢から考えるものでもないと思います。
もちろん夢が実現するのであればとても結構なことですが、そうでなくとも、
ある程度の意欲をもって取り組みたいと思える職業は見つけられると思っています。
「誰から求められ」、それに対して「(強くはなくとも)意欲や想いをもって」「応えることができる」職業を、「天職」と呼ぶことにしましょう。
上図のように、天職をベン図で表現してみます。
1.求められており、やりたい想いがあるけど、まだできないこと=「夢」
2.意欲的にやっているけど、特に誰からも求められていないこと=「趣味」
3.求められており、それに応えることができているけど、特別な想いはないこと=単なる「仕事」
戦後の日本の教育では、自らの夢を掴み取ることが素晴らしいというアメリカンドリーム型の文脈が普及したように思います。
小中学生の就きたい職業ランキングに頻出する、プロ野球選手、医者、芸能人などがこれにあたるでしょうか。
ブログ著者(下川)は、小学生の頃から技術者になりたいと作文に書いており、その後メーカーの開発職につきましたから、
これは夢からの天職だと言えるでしょう。
今回は「夢からの天職」までお話しいたしました。
11月は「趣味からの天職 ~ アプローチ」についてお話します。
それでは、また来月お会いしましょう。
参考
(*1)6000万人以上の日本人は餓死する…台湾有事からの「輸入途絶」で起きる現代の大飢饉を警告する(https://president.jp/articles/-/60700)